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3.8 標準ヘッダファイルのディレクトリ

GCC_INCLUDE_DIR は、ネイティブとクロスで同じものを意味する。 GNU CC が私的なインクルードファイルを格納する場所であり、 また GNU CC が修正版インクルードファイルを格納する場所でもある。 クロスコンパイルされた GNU CC は、‘$(tooldir)/include’ に あるヘッダファイルに対して fixincludes を実行する。 (クロスコンパイル用ヘッダファイルを修正する必要があるなら、 それを GNU CC を構築する前にインストールしておかなくてはならない。 クロスコンパイル用ヘッダファイルが既に ANSI C と GNU CC に適切なもの になっているのであれば、何も特別な処理は必要ない。)

GPLUSPLUS_INCLUDE_DIR は、ネイティブとクロスで同じものを意味する。 g++ が最初にヘッダファイルを探す場所である。 C++ ライブラリは、このディレクトリにはターゲット独立のヘッダファイルしか インストールしない。

LOCAL_INCLUDE_DIR は、ネイティブコンパイラだけが使う。 通常は、‘/usr/local/include’ になる。 GNU CC はこのディレクトリを検索するので、ユーザはヘッダファイルを ‘/usr/local/include’ にインストールして置くことができる。

CROSS_INCLUDE_DIR は、クロスコンパイラだけが使う。 GNU CC はここには何もインストールしない。

TOOL_INCLUDE_DIR は、ネイティブとクロスコンパイラの両方で 使われる。 GNU CC が使うであろう他のパッケージのヘッダファイルをインストールする場所 である。クロスコンパイラの場合は、これは ‘/usr/include’ に等価である。 クロスコンパイラを構築するときに、fixincludes は、 このディレクトリに置かれているヘッダファイルを全て処理する。


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