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8.3 バグレポートの出し方

バグレポートの出し方についての追加や、最新の手順については ‘<URL:http://www.gnu.org/software/gcc/bugs.html>’. を見て欲しい。

役に立つバグ報告の第一原則は次のとおり。 全ての事実を報告すること。 ある事実について、それに言及すべきか、しないでおくべきか確信が 持てないときは、言及すべきである。

人は良く事実を省略しがちである。問題を引き起こしたのが何かということを 知っているつもりになり、そのために詳細は関係ないと思ってしまうからである。 このため、報告する人のサンプルプログラムで変数名がどうなっているかは 関係ないだろうと思ってしまう。多分関係ないことが多いだろうが、 確認できないこともある。問題のバグは、その変数名が格納されている メモリ位置からデータを取り出すときに、そのメモリ参照の指す先が 正しくないためかもしれない。変数名が違っていたら、バグがあっても、 その位置の内容がコンパイラに正しい動作を行なわせるかもしれない。 そういうこともあるので、確実を期すために、詳細で完全な例を 送って欲しいのである。これは読者ができる最も簡単なことで、 最も役に立つことでもある。

バグレポートの目的は、そのバグがまだ知られていないものなら、誰かが 修正出来るようにすることにあることを忘れないで欲しい。 バグが既に知られているものであるなら、何が起きたかはあまり重要ではない。 つまり、バグレポートを書くときは必ず、そのバグは既知のものではないと 想定したうえで書いて欲しいのである。

概略的な事実しか書かずに、「これ当たりかな|?」等と書いてくる人が 時々いるが、これではバグを直す助けにはならないので、基本的には 役に立たないと言える。我々は、調査可能になる程度に充分な詳細を 教えてくれるよう返事することになる。最初から詳細に書いてくれると 物事が早く進むのである。

バグレポートはそれ自体に全てが含まれるようにして欲しい。 我々がさらなる情報提供をお願いしたときには、 最初書いてなかった情報に加えて、最初に報告済みの情報も全部含めて くれるのが最善である。

報告するバグは一個のメッセージにつき一個にして欲しい。 そうしてもらうと、どのバグが修正済みかを追跡するのと、読者の バグレポートを適切な保守担当者に転送するのが容易になる。

バグを調査できるようにするためには、以下の項目を全て報告して欲しい。

以下は必要ないものである。


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